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五月三日

  • takashimorijiri
  • 2022年5月4日
  • 読了時間: 3分

更新日:2022年5月11日

1、排水口とフランジを継ぐための塩ビ管、塩ビ管接着剤などを準備。

2、前のフランジをノコギリで切り、取り外す。

3、排水口と継ぎ塩ビ管に接着剤をぬり、差し込む。

4、継ぎ塩ビ管を床から45mm±5mmに水平にノコギリで切る。

5、フランジと継ぎ塩ビ管に接着剤をぬり、壁と平行になるように差し込む。


――などといちいちどう設置したかを書いていてはきりがなし、万が一これを読んでいるひとがいて、こまごまとなんのこっちゃと困らせてしまうのもなんというか、なんかすんませんという気もするし、ぼくとしてもこれ以上説明的に書くのもめんどくさいのでこのあたりでやめにすることにして、他のことでも書こうと思う。まあともかくトイレを設置したわけだ。

トラブルはいくつかあって、ああドジだなあじぶん、と何回かじぶんのアホさ加減にあきれたものの、なんとかトイレを設置できた、と思う。と思う、と自信なさげなのも、まだ見えない部分でトラブルが起きていないともかぎらないので完全に安心はしていないということで、とはいえそんなこと考えててもどうしようもないので、とりあえずそのトラブルが起きるまで心配することはやめにして、悠々とトイレを使おうと思う。

じぶんで選んだトイレを納得する値段で取り寄せ、じぶんで設置できたことに喜んだぼくは、その夜生まれたての甥っ子と歌い踊り狂った。


植えたじゃがいもはまだイノシシにもサルにも食べられていない。はやく芽がでるといいのだが。


これでようやく住めるはずだが、いざ住める状態になると、それはそれでおっくうで、掃除したり、古い洗濯機をためしたり、薪ストーブや兼用ボイラーを設置したりと、やらなければいけないことと、それにまつわるトラブルへの懸念が頭に浮かんで、ほんとうにもう引越しても大丈夫か? と思うわけなんだが、ともかくとりあえず住んでみて、なにかトラブルがあればまた実家にもどればいいわけで、そもそもトラブルが起きたとしても住みながら解決できる可能性もあるわけだし、あまり気負わずに住んでみることにしよう、とじぶんにいいきかす。

そういうわけのわからない状態に身をおくことで、これまでちょっとはいろいろ経験してきたわけだし、そういった状態にじぶんをおくためにも、山に古い家を買って住もうというのだから、たとえ怖いとしても、その怖さはただしい怖さで、つまりじぶんが変わりたくないという自己防衛の恐怖なわけだが、ぼくがいままで経験してきたかぎり、その恐怖にむかって目をつむってでもなんでも飛び込んでみると――それはかならずしも大したものでもない――、そこには見たこともない景色があり、いままでのじぶんが壊されて、変わることになる。それが成長であるとかどうとか、あまり考えないようにしているが――成長ということばがあまり好きではない――、ともかく変わっていく、という事実はある。もちろん、その変化もいずれ常態化し、マンネリになるのだが、そうなったらそうなったでまた別のことをやればいい――別のことといってもちょっとちがう程度のこと――。そのサイクル自体は変わらないかもしれないが、少なくともじぶんにとっての世界やじぶん自体はどんどん変化していくということは事実としてある――。



ree

 
 

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