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三月十三日

  • takashimorijiri
  • 2022年3月14日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年3月15日

雨が降った。

だいぶ雪がとけてきたがまだ止水栓はみつからない。


僕はほぼ何も考えずに雪をかいていた。

わずかに考えたことを記しておく。

まず全身の力をすっと抜かなければならない。深く息を吸い、吐いて、肩の力を抜くこと。スコップの重みを利用して、できるだけ真上から雪に切り込みをいれる。かく雪の形状にもよるが、一箇所か二箇所切り込みをいれる。スコップをもった腕をだらっとさげ、下半身をねじり、後ろ側の股関節に体重をのせながらテイクバックをとる。ひねった下半身をもとにもどすように、体重を前方に移動させながら、振り子のようにスコップを雪に挿入する。雪ののったスコップを、ひざの上下運動を使って、軽く上にあげる。再び下半身をひねり、体重移動を使って、スコップにのった雪を目標地点まで飛ばす。スコップから雪が離れる瞬間、ヘソのしたに少し力をいれる。

基本的に力はいらない。何も考えずリラックスして、リズムにまかせて運動を反復すればいい。けして無理な体勢で作業しないように足場を整えておく必要がある。

疲れたなと思ったら、利き手を前後交代する。スイッチヒッターみたいに。気分転換になるというのもあるし、身体のバランスをたもつことにもなる。


てか何やってんだおれ。




 
 

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