top of page

五月二十三日

  • takashimorijiri
  • 2024年5月23日
  • 読了時間: 1分

 庭の木々の枝をきり、草を刈った。生垣のとがの木や、庭に生える梅や松をカットする作業は、絵画や彫刻をつくったり、小説を書いたりする作業とまったく同じ感覚なのだと最近ようやく確信をもって思うようになった。自然-生-制作についての本を書いていて、理論的な枠組みができはじめた影響がでている(それらもまた木々の繁茂のように)。

 店のコンセプトが固まりつつある。いままでやってきたことのすべてが収束して一つに、一つでありながら複数のものにまとまりつつある、ばらばらなままに。

いずれ、この「狸の茶釜」の説明文に転記されるだろうそのコンセプト文は、コンセプトでありながらコンセプトなどないようなもので、おそらくいままで誰も考えたこともやったこともないことなのだと思ったが、実はいろいろなところでもうすでにおこなわれていることであって、別に特別なことというわけではない。

 事故をきっかけに、生活の編成が変わりつつあり春だなあという感じがしている。今年は楽しみなことがおおい、どうなるかはわからないがそのことの楽しみ。

 
 

最新記事

すべて表示
十一月十六日

何かが髪に当たり手で払った。つぎに強烈な痛みが頭を襲い、なんらかの虫が数匹集まり頭を攻撃してきたことがなんとなくわかった。しかも髪の長い箇所を避けて短い箇所を的確に狙ってくる。数か所刺されたところで手で眼鏡を弾いてしまい、眼鏡はどこかへ飛んでいった。しかし払っても払っても虫は攻撃をやめなかった。眼鏡はあきらめて家の中に避難すると――避難の勢いで網戸が外れた――、虫は(このときにはもう相手が蜂、しか

 
 
九月八日

八月は何をしていたのか忘れてしまった。忘れてしまったけれどすべて忘れたというわけではなくて、ほとんどといった程度のものだ。 長く暑い日がつづいていた。雨もときどき降っていた。そのせいだろうか。何もやる気が起きなかった。何もといってもすべてではなくて、本は読んでいたし何かしら...

 
 
七月十一日

畑をがっつりつかう余裕がなかった。裏の家の方が使いたいというので、使ってもらっている。特にお金はとらない。草を管理してくれるし、できた野菜は届けてくれる。 前の家の方は、新しいトラクターを買ったのだが、置き場がない、車庫を使わせてくれなかいか、という。車庫には除雪機と耕耘機...

 
 
bottom of page